[文件]BioHazard6 FILE:レオン篇

看板BioHazard (惡靈古堡)作者 (子衿)時間12年前 (2012/11/12 22:35), 編輯推噓1(328)
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File 1-1 : レオン・S・ケネディ 36歳。アメリカ合衆国大統領直轄エージェント。合衆国政府が最も厚い信頼を寄せる エージェントで、その実力は折り紙付き。かつて、ラクーンシティでの大規模な バイオハザードに遭遇した経緯から、バイオテロに対して強い憤りを抱いている。 冷静沈着な性格だが、状況に合わせ大胆な行動に出る柔軟性も持ち合わせている。 エージェントとして円熟し始めたレオンは、その言動に慎重さが増すようになった。 しかし、たまに軽口を叩くユーモアや、強い正義感は、かつて新米警官として ラクーンシティに配属された時から変わっていない。 そのレオンが設立に大きく関与した組織が、エージェント集団のDSO (Division of Security Operations)である。 設立直前の状況の一端を、下記の資料より確認することができる。 「DSO設立について 合衆国大統領アダム・ベンフォード 2011.2.2 レオン・S・ケネ ディ以前から君と協議していたエージェントの新組織についてだが、正式に発足の運び となったことを、ここに報告する。合衆国は9.11以降、長いテロとの戦いに未だ明確に 終止符を打てていない。それどころか、昨今はバイオテロという新しい脅威にもさらさ れており、これらに旧来の組織体系で立ち向かっていくことは、難しくなってきている よって前述の通り、君からの進言をもとに、大統領直轄エージェントの組織であるDSO (Division of Security Operations)を設立することにした。DSOのサポートにあたっ ては、FOSが全面的にこれを執り行う。 レオン。君にはDSO立ち上げメンバーとして色々と動いてもらうことになるだろう。 バイオテロの脅威から合衆国を守るため。忌々しいB.O.W.をこの世界から根絶するため 。共に、身命を賭して戦っていこう」 ============================================================================== File 1-2 : レオンとアダム レオン・S・ケネディと合衆国大統領アダム・ベンフォードは、友人とも、同志とも呼 べる関係であった。そもそも、レオンを合衆国のエージェントとして引き抜いたのは、 当時、合衆国の政府高官を務めていたアダムだった。ラクーンシティでの事件以来、二 人は「バイオテロの根絶」という共通の使命感に燃えていた。 歯に衣着せぬ言動で己の正義を貫く政治家のアダムと、冷静沈着にバイオテロを直接制 圧するエージェントのレオン。二人の性格は正反対といえるものだったが、アダムは官 僚として、レオンはエージェントとして共にバイオテロに立ち向かい、十年来の固い絆 を結ばせるに至った。 だが皮肉にも、ラクーンシティの惨状と酷似した状況下で、レオンはアダムを撃ち殺す ことになってしまった。 アメリカ合衆国北東部・トールオークスで発生した大規模なバイオテロ。被害はトール オークス全域に及ぶが、アダムが講演を行うため訪れていたアイヴィ大学が最も甚大な 被害を被っていることから考えると、何かしらの生物兵器は、明らかに大統領暗殺を目 的とし、大学を中心に使用されたとみて間違いない。 FOSからの情報によってアダムの死が決定的となって間もなく、合衆国の特殊部隊がト ールオークスへ入っている。指令は、状況把握・情報収集、そして大統領の遺体の確保 。その他にも数種の指令を受けていたが、詳細は機密である。以下は、バイオテロでパ ニック状態のトールオークスに入った特殊部隊と本部との交信の一部である。 更新記録《2013.6.29 21:02》 HQ「エドガー、状況の報告を」 E「こちらエドガー。現在アイヴィ大学構内。生存者の気配なし」 HQ「大統領は」 E「現在捜索中。--誰だ!?本部、正体不明の武装勢力と遭遇!そこで何をしている! 止まれ! 止まれ!」 《ここで銃声と共に通信途絶》 ============================================================================== File 1-3 : FOS FOS(Field Operations Support)は、世界中に散らばる合衆国エージェントの統括お よびそのサポートを行うオペレーターの連携を強化するため発足した組織。各々が異な る組織に身を置いていたエージェントを統括し、オペレーターをひとつの組織下で管理 することで、年々複雑化を増すバイオテロに対し組織的に対抗することに成功した。 組織の発案者はアダム・ベンフォード。レオン・S・ケネディとイングリッド・ハニガ ンが中心となり、2011年に発足した。現在FOSは、レオンが所属するエージェント機関 DSO(Division of Security Operations)のサポートを主としている。 トールオークスで発生した大規模なバイオテロと、それによる大統領暗殺事件では、 大統領補佐官ディレック・C・シモンズの指示のもと、エージェントを総動員して状況 把握にあたった。使用された生物兵器の正体がつかめず軍隊の派遣が難しい中、エージ ェントと、それを補佐するFOSは実質最前線となったのである。 以下は、トールオークスでバイオテロが発生した際、現場の状況をいち早くキャッチし たハニガンの、上層部に対する急報である。 「こちら、イングリッド・ハニガン。現場にいたエージェントとの通信を試みた結果、 USSSに出向していたヘレナ・ハーパーとの交信に成功。現場にはDSOのレオン・S・ケネ ディもおり、両人からの情報で、大統領のウィルス感染、および死亡を確認した。 両人はテロ首謀者の情報を掴んでおり、捜査のため行動を開始している。繰り返す、現 場にいたエージェント2名からの報告により、大統領の死亡を確認。現在エージェント 2名が首謀者を追跡中」 ============================================================================== File 1-4 : ゾンビ 1998年、ラクーンシティ全域に「t-ウィルス」が流出する事故が発生。これに感染し た人間は、一度生命活動を停止させた後、凶暴化して蘇ることが確認された。その容貌 には、目の白濁や、皮膚がただれたように剥がれおちるといった変化が見られたため、 "生ける屍"の意味を込め「ゾンビ」と呼ばれていた。 今回トールオークスで発生したバイオテロでも、原因は不明だが、t-ウィルス感染者 と酷似した人間が数多く目撃されている。彼らもまた「ゾンビ」として認識されている 。しかし、トールオークスで確認されたゾンビには、t-ウィルスの感染者とは違った特 徴が見られる。 そのことについては、トールオークスでのバイオテロに巻き込まれ、危険な状況に晒さ れながらも、レオンがFOSに向けてまとめた報告から読み取れる。 「From レオン・S・ケネディ 今回のバイオテロによる感染者の情報を手短に報告する。まずは、身体能力の向上。 多くの感染者が、走る、飛びかかってくるなど鋭敏な動きを見せた。また、つたないな がらも道具を使用して襲いかかってきたことや、障害物を避けたり、乗り越えたりする 動きを見せた。 t-ウィルス、およびG-ウィルスに感染したゾンビにこうした行動を取ったものがごく少 数ではあるが存在したことは分かっている。しかし、これに関しては数がごく少なかっ たことと、原因の究明が出来なかったことから、合衆国調査機関のごく一部、そして BSAAの記録にわずかに残るのみで、公にはされなかったはずだ。だが今回、感染者の多 くがこうした動きを見せた。従来の「愚鈍な動く死体」とは違い、明らかに凶暴で、 有り体に言えば「強い」。慎重な調査が必要だ」 ============================================================================== File 2-1 : イングリッド・ハニガン 33歳。アメリカ合衆国FOS所属オペレーター。9年前に発生した「大統領令嬢誘拐事件」 以降、レオン・S・ケネディのサポートを担当。聡明かつ冷静な性格で、高度な情報処 理能力とハッキング能力を持つ。数々の危険なオーダーをこなしてきたレオンを支え続 けた影の功労者。 レオンをはじめ、エージェントたちがハニガンに寄せる信頼は非常に厚く、また、FOS 上層部も、非常時において彼女の越権行為をある程度黙認していることから、その存在 が組織においてどれだけ重要視されているかが窺い知れる。 そんなハニガンだが、彼女のプライベートは一切が謎に包まれており、組織内では様々 な憶測を呼んでいる。ただ二年ほど前、FOSの男性職員が、家族と電話で会話している ハニガンを見たことがあるという。ずいぶんとうんざりした様子で、下記のようなこと を話していたとのこと。 「母さん、いい加減にして。その話は何度もお断りしているはずよ。-ええ、わかって る。でも今は仕事が第一なの。私は集中したいのよ。結婚のお相手くらい、自分で探す 。父さんにもそう伝えておいて」 ============================================================================== File 2-2 : レオンとラクーン事件 1998年、ラクーンシティで大規模なウィルス流失事故が発生した。10万人の市民がウィ ルスに感染し、ゾンビと化した史上最悪のバイオハザードは、通称「ラクーン事件」と 呼ばれている。 新米警官としてラクーンシティに配属されたばかりのレオン・S・ケネディも、運悪く この事件に巻き込まれた。ゾンビやB.O.W. (Bio Organic Weapon)の攻撃にさらされ ながらも、レオンは数少ない生存者と共にラクーンシティから脱出を果たした。 しかし、ウィルスの感染や敵の襲来によって、レオンの目の前で多くの命が失われたこ とは、その後の彼に影響を与えた。ラクーン事件で体験した恐怖と悲劇がきっかけとな り、レオンはバイオハザードに対して強い憤りを抱くことになった。 その後、ほどなくして合衆国エージェントとなったレオンだが、彼がラクーン事件につ いて自ら口を開くことはほとんどなかった。レオンがラクーンからの生還者であること を知る政府関係者たちは、興味本位から事件の状況を訊きたがったが、はぐらかすばか りであったと言う。 そんな中、政府高官でのちに大統領となるアダム・ベンフォードと数年前に行われた会 話で、彼はラクーン事件に関して下記のように述懐している。 「あのときは、とにかく生きて街から出ることに精一杯だった。もちろん事件を引き起 こしたアンブレラへの怒りを行動力にしていたのも事実だが、それに対してどうこう、 と本格的に考えたのは、ラクーンから出たあとの話さ。 "何としてでも生きて脱出する"、ラクーンでは、それがすべてだった。ただ、あの地獄 の中でそういったモチベーション保ち続けることは、正直なところ俺とクレアの二人だ けでは厳しかったと思う。そりゃそうさ。あのとき俺はただの新米警官で、クレアにい たっては19歳の女子大学生だったんだ。現に、絶望して自分の頭に鉛弾をぶち込んでや ろうかと思ったことは一度や二度じゃなかったよ。 それでも諦めなかった理由? もちろん、シェリーの存在だ。詳しいことは言わなくても分かるだろ。あの子は、まだ 十歳を越えたばかりの年で、あのラクーン事件のど真ん中にいた。大人たちの汚い陰謀 で勝手にキーパーソンに祭り上げられて、バケモノ共に追われる身になっていたんだ。 シェリーを、あの地獄の外へ出してあげたかった。そのためには、俺たちが諦めるわけ にはいかなかった。きっとクレアは、俺以上にそう思っていたはずさ」 ============================================================================== File 2-3 : トールオークス教会と地下研究所 トールオークスのはずれに立つこの教会は、古来からシモンズ一族が管理する土地内に ある。元々ここは、シモンズ一族が密談する際にも使用していた施設であり、特殊な仕 掛けによって開かれる、隠し通路や隠し部屋が数多く存在する。 教会の地下にある研究所は、シモンズ家の現当主であるディレック・C・シモンズによ って地下室の一部が改造されたものである。この地下研究所で、シモンズは「C-ウィ ルス」の研究を行っていた。 研究所はトールオークスのバイオテロのさなか、何者かに破壊され崩壊している。 しかしその後の捜索の結果、書き殴ったようなメモが見つかっている。 「10年の歳月と12235回の実験の末、ようやく完成した。 ありがとう、ミス・ラダメス。君のおかげだ。2009年4月30日」 ============================================================================== File 2-4 : レポティッツァ C-ウィルスの感染者が、変異の果てに生まれ変わった姿。レポティッツァとは、東欧 の言葉で「美女」を意味する。その体に空いた穴から噴き出すガスは、吸った人間のほ とんどをゾンビに変えるという、恐るべき性質を持つ。ガスの拡散性は、一匹で半径3 マイル四方。これまでのバイオテロに使用されるウィルスは、経口感染や血液感染など で拡散するものが主だったが、レポティッツァのガスは空気感染のため、回避すること が非常に難しい。レオンが最初に遭遇したトールオークスのゾンビ化バイオテロは、こ のB.O.W.によって引き起こされたものである。 レポティッツァはC-ウィルスによって生まれる様々な完全変異種の中で、組織ネオア ンブレラが最初に発見したものと思われる。それは、トールオークス教会の地下にある 研究所跡から見つかった下記の研究員の手記より確認できる。 1年前のマルハワ学園における実用実験されたC-16(ナナン・ヨシハラ)。そのサン プルから改良を重ねて生まれたレポティッツァは、無差別攻撃を仕掛けるにあたっては 比類ない最強の兵器となった。 レポティッツァ数体を用意して一気にガスを拡散させれば、トールオークスはたちどこ ろに感染者たちであふれかえることだろう。事前の調査でレポティッツァに変異すると 確認されたサナギを、街の各所に設置した。あとはトールオークスが地獄に変わるのを 待つのみだ。 念のため、街に置いたレポティッツァたちは、役目を終えれば自滅するようになってい る。仮にこの研究所を突き止められたときのために、同じサナギをひとつ置いていくこ とにする。 決行の日が、楽しみだ。 ============================================================================== File 3-1 : ヘレナ・ハーパー 24歳。アメリカ合衆国エージェント。両親は他界しており、容姿端麗なヘレナに良く似 た妹が、彼女の唯一の肉親。今回のトールオークスのバイオテロの際には、USSS(アメ リカ合衆国シークレットサービス)に出向し、大統領の警護の一端を任されていた。 正義感、責任感が強く、自分の考えや信念を決して曲げない。人情に厚い性格だが、 同時に感情に流されやすい。 しかし、感情的になりやすい面を除けば、実力的にはエージェントの第一線として活躍 するのに申し分ない人材だった。エージェント組織DSOの拡充を補佐していたハニガン は、当時CIA所属だった彼女の意志の強さを高く評価していたらしく、将来的にDSOの メンバーとなることを見越して育成するよう、上層部に打診している。 「イングリッド・ハニガンより、DSOおよびFOS上層部へ。 大統領の指示によるDSOの人員拡充について、現在各組織よりメンバーを選抜中です。 選抜されたメンバーは、一年間に渡る適性の判断を行い、その後、一年から三年の訓練 を経て合格すればメンバーとする予定になっています。本日まで、7人が適性判断の対 象となり、うち5名が水準に達しないと判断されました。 そこで、新たに適性判断の対象として、CIAのヘレナ・ハーパーを推薦します。 感情に流されやすい欠点は承知の上ですが、彼女の強い信念と行動力には期待が持て ます。いつも通り、極秘裏に適性の判断を開始してはいかがでしょうか」 ============================================================================== File 3-2 : ヘレナ・ハーパー2 ヘレナは、人一倍責任感、正義感が強く何事にも積極的だが、これは、感情に流されや すく冷静さを失いやすいという欠点にもなっていた。彼女の、正義感の強さから来る感 情的な一面は、当局がヘレナに抱く唯一の不安要素だった。そして、その不安は間もな く的中する。 連続殺人事件の捜査中、見事に犯人を取り抑えたヘレナだったが、その際、犯人に対し て過剰な暴力を振るってしまい停職処分となった。当局の聴取に対しては、「犯人が、 遺族の前での暴言を止めなかったため黙らせた」と答えている。 ヘレナは、己の正義と信念を決して曲げない女性なのである。復帰後もその鋼の意志が 生み出す感情的な行動は相変わらずで、ついには、妹・デボラの交際相手が、別れ話の もつれから彼女を傷つけた際、発砲して重傷を負わせるという取り返しのつかない失態 を犯してしまった。 妹への愛情ゆえの事件だったが、さすがに当局もこれを看過するわけには行かず、ヘレ ナはUSSS(アメリカ合衆国シークレットサービス)の補佐に回された。出向という形だ ったが、事実上、エージェントとしては解雇である。 ハニガンは、ヘレナの信念の強さを評価して、DSOメンバーとしての資質を見極めよう としていたが、この一件によりすべて白紙となってしまった。そのときの、ヘレナの 上司からハニガンへ宛てた報告書が残っている。 「イングリッド・ハニガン殿 本日付けで、ヘレナ・ハーパーをUSSS出向とした。しばらくUSSSで様子を見るが、この ままの流れでは遠からずすべての職を解くことになるだろう。彼女が一般人へ発砲をお こなった要因は、妹デボラに重傷を負わせた交際相手への怒りにある。家族を傷つけら れた者の心理としては理解できるが、合衆国を守る使命にあるエージェントの行動とし てはあまりに軽率だ。 君はヘレナをチェックしていたらしいが、上司の私から不適合との判断を伝える。DSO が大統領の剣であるならば、なるほどヘレナの切れ味は申し分ないだろう。しかし、彼 女はいわば諸刃だ。振り上げれば、自分や、下手をすれば味方まで傷つけかねない」 感情的な一面、妹への溺愛、USSSへの出向。それらに目を付けられたヘレナは、シモン ズによって大統領暗殺計画に利用されることになる。 ============================================================================== File 3-3 : カタコンベと地下洞窟 トールオークスの地下に広がるカタコンベには、400年近い歴史がある。この墓所に納 められているのは、シモンズ一族と、彼等に携わってきた「ファミリー」の人間である 。公にされている墓所ではないが、様々な罠が仕掛けられている所から、墓泥棒やファ ミリーを探ろうとした者達が昔から侵入していたと考えられる。 カタコンベの地下には、原始的な洞窟や祭壇のようなものがあり、この地下空間がシモ ンズ一族の介入前より現地の人間によって使用されてきたことが推測できる。カタコン ベの奥深くから、シモンズがトールオークスの事件を起こす直前にファミリー内の部下 へ出した指示のメモが見つかっている。 「行動の前に、地下の罠をすべて起動させるように。また、水槽に飼っていたブルザク も解き放て。混乱の中で、我らの墓所に迷い込んでくる人間がいないとも限らん。計画 は予定通りおこなう。トールオークスにいる人間は大統領もろとも皆殺しだ。ここに入 り込んだ者とて例外ではない。命をもって、国家を守るための礎となってもらう」 =============================================================================== File 3-4 : デボラ・ハーパー 20歳。学生。ヘレナ・ハーパーの妹であるデボラ・ハーパーは、真面目なヘレナとは違 い、自由奔放な性格の持ち主だった。やや遊び好きなところはヘレナの悩みの種でもあ ったが、唯一の肉親であるこの姉妹の絆は非常に強いものだった。 だが不幸にも、その絆に付け入ったシモンズに、デボラは誘拐されてしまう。彼とファ ミリーによって、C-ウィルスの実験材料にされたデボラは、ヘレナと再会して間もな くクリーチャーへと変異を遂げた。その姿は、かつてのデボラの面影を残す美しい姿だ ったが、人間としての理性は失われていた。 デボラを人質に姉・ヘレナを操ることに成功したシモンズの、その直後の行動が、ファ ミリーの一員が残したメモより窺い知れる。 「ヘレナが去ったあと、妹デボラの処遇については、"すぐさま殺すように"との命令が 下った。どのみち計画が遂行されれば姉妹もろとも命はない。ここで殺した方が手っ取 り早いだろう。しかし、命令通りこのまま殺してしまうには惜しい。明るいところで見 ればこの女、肌つやも肉付きもまさに私の理想・・・。 痛めつけたので多少傷はついたが、思いがけず素晴らしい実験体が手に入った。 C-ウィルスを打って、少し経過を見てみることにしよう」 ============================================================================== File 4-1 : レオンとエイダ エイダ・ウォンは、裏社会で活躍する女スパイである。 しかし、その素性は一切が不明。 エイダ・ウォンという名前すら、本名ではない。 エイダとレオンが出会ったのは、1998年のラクーン事件にまで遡る。当時、ラクーン市 警に着任したてで事件に巻き込まれ、クリーチャーでひしめく街からの脱出を図ってい た新米警官レオン。一方のエイダは、事件を引き起こした製薬企業「アンブレラ」と対 立する企業から、あるオーダーを受け街に潜入していた。 地獄と化した街でレオンと遭遇したエイダは、オーダーを遂行するため、身分を偽って レオンを利用しようと目論んだ。しかし、地獄のようなラクーンシティでのサバイバル は、二人の間に強い絆を生む。結果、エイダは利用するはずだったレオンを命がけで守 るという行動に出た。両者はバラバラに街から脱出したが、その印象は互いの脳裏に深 く刻まれたのである。 その後も、エージェントとなったレオンと、世界の裏を駆けるエイダは出会いと別れを 繰り返す。レオンを利用して自分のオーダーをこなし去っていくエイダと、そんなエイ ダに翻弄されるレオン。互いを敵視するでもなく、かといって明確な友情も愛情も見ら れない。両者の関係は、他人から見れば奇妙なものに映るであろう。 エイダ・ウォンに関する記録は、非常に少ない。しかし最近のものではCIAの資料の中 にその名を確認することができる。資料は、欧州にある東スラブ共和国で内戦が起こっ た際、現地に潜入していたCIAからの報告書である。 「調査の結果、BSAAのオブザーバーと称して共和国政府に介入していた人物は"エイダ ・ウォン"と名乗っていたとのことである。BSAAはこの事実を否定。すでに欧州本部が 揉み消したようである。...どうやらこの一件を知る者は、我らのみとなりそうだ」 ============================================================================== File 4-2 : ヘレナの犯行 妹を人質に取られたヘレナは、シモンズが計画する大統領暗殺に手を貸すことを約束し てしまった。 ヘレナは、大統領が講演のために赴いていたアイヴィ大学に向けて、「大統領の命を狙 う一団が大学構内に潜んでいる」とUSSS(アメリカ合衆国シークレットサービス)の回 線を使用して嘘の情報を流したのである。これによって、大統領の警護体制に変化が起 きた。講演の前までに安全を確保するべく、急遽USSSからも数名が構内の捜索に回され たのだ。スキが生じたのである。 しかし、最愛の妹の命がかかっているとは言え、国家を揺るがすテロに手を貸すことが 、許されるのだろうか...?苦悶の末、ヘレナは大学へ乗り込み、警備体制を戻すよう 必死で訴えかける。しかし、彼女のエージェント時代の失態を知るUSSSは、それを一蹴 した。ヘレナが感情的に訴えれば訴えるほど、彼女の言葉は軽んじられていったのだ。 そして事件は起こってしまった。警備体制が崩れていた大統領周辺は退避が遅れ、事態 は最悪の方向へと転がり落ちていった。 事件直前、USSSの一人が残したメモに、そのときの様子が記されている。 「大統領暗殺計画の報告が入り、USSSからも数名、アイヴィ大学構内の緊急捜索にかり 出された。現在のところ異常は見られない。デマだったのなら、それに越したことはな いのだが...。 それにしても、さきほどからヘレナ・ハーパーがうるさい。ずいぶんと取り乱した様子 で、「警備体制を戻せ」「シモンズが大統領を狙っている」「私が妹を人質に脅迫され 嘘の情報を流した」と我々にわめき散らしている。 シモンズというのは、大統領補佐官のディレック・C・シモンズのことだろうか? 馬鹿馬鹿しい。大統領とは親友でもあるあの人が、何を企むと言うのか。 そもそもこのヘレナは、"感情が高ぶると何をしでかすか分からない"という、国家を守 るにはあまりにも不相応なレッテル付きで、CIAを追い出されてきた問題児だ。 何のヒステリーだが知らないが、預かる我々の身にもなってもらいたい。 コイツの言うことを聞いて、刺客を取り逃そうものなら大変な事態になる。どこか離れ た小部屋あたりでおとなしくさせておいて、捜査を続けることにしよう。 ...それにしても、さきほどから咳が治まらない。風邪でも引いたかな?」 ============================================================================== File 4-3 : ブルザク C-ウィルスの感染者が、変異の果てに生まれ変わった姿。ブルザクとは、東欧の言葉 で「激流」を意味する。 目や耳はほとんど機能しておらず、水中・水上の波の動きを発達した側線で感知し、獲 物を捕食する。人間やゾンビなどの動くものに対して強く執着し、死体など、動かない ものに興味を示すことは少ない。 "ファミリー"の研究者が記したメモから、ブルザクの凶暴性が垣間見える。 「このイカれたサメのバケモノ野郎は、水に落としたものだったら何でも食べやがる。 昨日はいらなくなったパソコン数台を投げ込んでみたが、バリバリとまるでスナック菓 子でもかじるような感じで、あっという間に平らげちまった。おかげでハードディスク 内の情報を処分する手間が省けた。なかなか便利なヤツだ。 今日は、死んじまった実験体が山のようにある。動物とかならともかく、全部人間なも んだから、処分に困ってたところだ。 ちょうどいい。これも、ヤツのエサにしてしまおう」 ============================================================================== File 4-4 : ラスラパンネ C-ウィルスの感染者が、変異の果てに生まれ変わった姿。ラスラパンネとは、東欧の 言葉で「解体」を意味する。白くツルツルとした外皮は、腹腔内に潜むヒルのような形 状をした本体を守るために形成されたものである。この外皮は、分裂しても本体に何も 影響がないため、時には自ら分裂し、捕食する人間を探したり、拘束したりする。 また、軟体動物のように自身の形状を変化させることができるため、通気口やダクトな どの狭い空間に入り込むことができる。炎を苦手とし、高熱を感じると本体が身体の 外に飛び出してくる。 C-ウィルスを研究していたネオアンブレラの研究者も、このあまりにも奇妙な変異種 の誕生は予測できていなかったらしく、そのことは、ネオアンブレラの研究室に残され ていたメモからも確認できる。 「イレギュラー発生だ。理解に苦しむおかしな変異種が出来上がってしまった。ラスラ パンネと名付けられたこの変異種は、その名の語源である「解体」が示すように、体を 分離させて敵を攻撃する特徴がある。この特徴は、多細胞分裂をおこなう生物の中でも 特に再生力の強いプラナリアを想起させる。ただ、プラナリアは、例えば5つに切り刻 めば、5体のプラナリアとして再生するが、ラスラパンネに関しては、分離した体の一 部はそのままでありながら、本体とは別の意志を持って行動する点にある。 また、分離したのち、集合して元の単一個体に戻ることも可能である。さらに研究を要 する謎が多い変異種だが、B.O.W.としての有用性は非常に高いと思われる」 ============================================================================== File 5-1 : ディレック・C・シモンズ 46歳。アメリカ合衆国大統領補佐官。完璧主義者で、残忍な性格の持ち主。 その真の姿は、巨額の財力と世界各地に張り巡らせたネットワークを用いて、古代から 国や歴史を操作し続けている巨大組織(ファミリー)の長である。ファミリーが作り上 げた「変化のない安定した世界の構造」を維持するためなら、手段を選ばない。ラクー ン事件の公表により合衆国に「変化」をもたらそうとする大統領を、バイオテロに巻き 込んで殺害したのは、そのためである。 シモンズ率いるファミリーの謀略によって命を落としたアダム・ベンフォード大統領が 、ファミリーの存在を、そしてシモンズがファミリーの長であることを認識していたの か。その答えは、シモンズが残した手記に残っていた。 「アダムには、再三にわたってラクーンの件の公表を中止するよう忠告したが、頑とし てその意志を曲げようとしない。ファミリーを使って圧力をかけているが、どうやらこ れにも従うつもりはないようだ。ただアダムの唯一の過ちは、腹心である私がファミリ ーの長だという事実に気づいていないことにある。このような事態になることを想定し て、私は常にアダムの傍にあり彼の動向を監視してきた。 そして彼は、とうとうファミリーを敵に回してしまった。もはや猶予はない。ファミリ ーの力と、私の大統領補佐官という立場を存分に利用し、世界の安定を維持するための 行動を起こすとしよう」 ============================================================================== File 5-2 : 変異シモンズ ケンタウロス シモンズが、強化されたC-ウィルスを打たれて変異した姿。上半身はかろうじて人間 の姿を保っており、多少凶暴性が増しているが、人としての自我は保たれている。 下半身は獣のように変異しており、最高速度で走る電車を軽々と追い越すほどの圧倒的 な脚力を有する。自身の骨の一部を武器にして、猛スピードで射出させて攻撃を行う。 射出によって失われた骨は、C-ウィルスの効果で瞬時に再生される。 ファミリーは、自分たちの長がC-ウィルスを打たれてから、その動向をずっと監視し ていたようである。FOSの必死の傍受作戦により、そのときのファミリー内におけるや り取りの一部が入手できている。 「ディレックは、もうダメだ。変異が進行し続けている。見ろあの姿を。ジュアヴォす らも比較にならん、下劣で醜いバケモノだ。彼は、女一人に執着するあまり、長として の道を踏み外した。ディレックは廃棄だ。次の長を決めることにしよう」 ============================================================================== File 5-3 : 変異シモンズ ダイナソー シモンズに投与された強化C-ウィルスの作用が進み、さらなる変異を遂げた姿。 その容貌は巨大な恐竜そのものであり、見た目にふさわしい強靱な肉体を持つ。 シモンズが人の形を保っていた頃に比べ、その行動には本能的なものが多く見られる。 しかし、執拗にレオンやヘレナを狙い、さらには上空からヘリでレオンたちを援護して いたエイダに飛びかかるなど、シモンズとしての憎悪、殺意はしっかりと残されている ファミリーは、自分たちの長がC-ウィルスを打たれてから、その動向をずっと監視し ていたようである。FOSの必死の傍受作戦により、そのときのファミリー内におけるや り取りの一部が入手できている。 「もはや、ディレックに人間としての意志はほとんど残っていない。あとは、合衆国の エージェントが彼を間違いなく処分してくれればよいのだが。 それにしても、ディレックが投与されたウィルスは一体何なのか。C-ウィルスを基盤 にしているようだが、その変異は明らかに記録に残っているものは違う。おそらくは、 エイダとネオアンブレラが造り上げたものだろう。サンプルがあるのならば入手して、 研究する必要がある。捜索を開始させよう」 ============================================================================== File 5-4 : 変異シモンズ ヒュージフライ 強化されたC-ウィルスの影響を受けクリーチャーと化したシモンズが、人の屍を自分 の意志のままに変異させ、肉体の一部として取り込み巨大化した姿。もはや人としての 面影はどこにも残っておらず、数多の昆虫の要素が混ざり合って作られたかのような、 醜悪な容貌へと変化を遂げている。 身体の一部が欠損すると、再び人の死骸を変異させて取り込み、損傷個所を再生させる 。そのため、周囲に死骸がある限りはほぼ不死身である。 ファミリーは、自分たちの長がC-ウィルスを打たれてから、その動向をずっと監視し ていたようである。FOSの必死の傍受作戦により、そのときのファミリー内におけるや り取りの一部が入手できている。 「ディレック・C・シモンズの死亡を確認。ネオアンブレラも、間もなく掃討されるで あろう。ファミリーの新しい長も決まった。今まで通り、世界の安定のために尽くして いこうではないか」 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 180.177.192.65

11/12 23:58, , 1F
別以為每個人都懂日文,直接複製貼上會讓人覺得是在洗文章
11/12 23:58, 1F

11/13 00:06, , 2F
同意樓上...
11/13 00:06, 2F

11/13 00:14, , 3F
既然有意見 那我就此打住吧
11/13 00:14, 3F

11/13 00:19, , 4F
不過等到我要翻里昂和ada線的時候,能借格式嗎ODO/
11/13 00:19, 4F

11/13 00:19, , 5F
不然要再開網頁一個一個複製貼上和整理好麻煩orz(懶人
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M大請自取
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你當我日文很好膩??
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洗文章版主不處理嗎
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※ 編輯: sad2 來自: 203.68.96.211 (11/13 09:21)

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我懂日文,非常感謝,這對我來說是很有幫助的文章,因為
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家裡網路有問題,遊戲又只有英文字幕
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如果一條線貼一篇文章的話,總共也才四篇文章而已
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這樣就能讓這個版有6代的完整文件的資料,不是很好嗎?
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11/18 16:24, , 13F
謝謝,我看得非常入迷的情報
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文章代碼(AID): #1GeGaYhp (BioHazard)
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